12月4日の福祉企業委員会協議会で、委員から「市の説明資料が不十分で、これでは議論ができない」などの意見がでました。市はその意見を受け、12月11日に市議会に追加資料を出しました。その内容を掲載します。
●無料の対象者年齢を75歳に引き上げる(段階的に)
●70歳から74歳は、1乗車100円を負担(2021年度から)
●2020年度までに70歳になり、無料乗車証を所持している人は無料を継続
市営バスの審議会資料では、山間部3路線(田能・杉生・中畑・二料線、萩谷線、成合・川久保線)の縮小、高齢者無料乗車証で利用者に25%の負担を求めるなどの収支予測が出されています。しかし、高齢者に負担を求めれば、市バス利用率は2割から4割減少し、市バスの収入も減少すると見込んでいます。
中村議員は、「市バスの良さは、市の全域に路線を持ち、山間部でも住み続けられること。山間部も含めて、市バスは存続することが高槻市の値打ちだ」と主張。高齢者無料乗車証については、「利用者に議会に提案する前に説明を」と求めました。
75歳からの無料に完全移行(2030年度)した時の利用者負担は約8千6百万円です(上記の表参照)。市と市バスで負担できない金額ではありません。中村議員は、「外出の機会が増え、健康に役立っている。利用できない人を増やさず、制度の存続を」と訴えました。
産休・育休や病休をとっている教員の代わりにクラス担任になる教員が見つからないために、担任が欠員のクラスが増えています。担任がいないクラスは、昨年11月1日現在、小学校5、中学校2あります。教頭先生や、算数や理科の専科の教員までが、クラスに入り、手分けして授業するという異常な事態です。きよた議員は、「多忙化の解消、急な病気休みに備えるためにも教員確保が必要」と体制強化を求めました。
支援学級は、毎年、百人以上増えています。1年間の中でも10月21日頃からの後期に、今年度は66人増え、小中あわせて1882人になりました。しかし、後期に子どもが増えても、教員は増やされません。そのため、過密な状態が子どもや教員への負担を強めています。きよた議員は、学習活動支援員の増員など求めました。
通級指導教室(以下教室という)は、きつ音や情緒障がいなど指導の必要な子どもが通う教室です。小学校9校、中学校で3校にあります。自分の学校に教室がある子は授業中に指導を受けれます。しかし、自分の学校に教室がない子どもは授業が終わってから、教室がある学校に通うことになるため、指導は放課後になります。保護者の送り迎えができない場合もあり、自分の学校に教室があれば、指導が必要な子どもが通える条件が増えます。きよた議員は「定員がいっぱいで入れない子どももいる。国、府に全校に設置するよう求めるべきだ」と訴えました。
補聴器が定着しにくい理由に、平均15万円と価格が高く、補聴器がなじむまで2~3か月かかるなど、自分にあった補聴器を見つけにくいことがあげられています。現在、全国で20の自治体が補聴器購入の補助を実施しています。
出町議員は「市として住民税非課税の人に補聴器購入への支援の検討を」と求めました。
また、歯の健康については、日本歯科医師会の報告に、噛むことによって脳の血流がよくなるなど認知症予防になるとあります。歯科検診の受診を増やす実効性のある対策を求めました。
日本共産党高槻市会議員団と、高槻・島本地区委員会は、高槻市の2020年度予算編成と市政運営について、 14項目の重点要望とともに、108項目の要望をしました。その一部を掲載します。(全文word)
重 点 要 望
くらしと福祉の充実のために
1,市営バス 高齢者無料乗車証制度について
◎市営バスの路線を山間部も含めて維持すること。
◎民営化の検討は行わないこと。
◎70才からの無料制度を継続すること。
2,国民健康保険制度について
◎収入のない子どもへの均等割については減免すること。
◎国民健康保険料の値上げは行わないこと。
3,子育て支援や教育の充実について
◎幼稚園、保育所の民営化や民間委託を行わないこと。
◎希望者が入れる幼稚園、保育施設の整備をすること。
◎中学1年での35人以下学級を実施すること。
4,地球温暖化対策について
◎脱プラスチックへの啓発をすること。
◎温室効果ガス削減目標を見直しゼロにすること。
5,国に対して要望すること
◎消費税を5%に戻すこと。
◎介護保険の見直しをやめること。必要なサービスが受けられるようにすること。
6,大阪府に対して要望すること
◎カジノ誘致をやめること。
◎国民健康保険料の統一化をやめること。