来年度から中学校で使用する教科書が6月3日から7月3日まで中央図書館や教育センターで展示され調査研究の結果を踏まえて、8月末に採択されます。
きよた議員は「調査研究には専門性が必要、専門性を担保するための調査体制やその手続きについて、また調査研究の期間について」質問しました。市は「調査研究については、5月の教育委員会において、校長会代表、各教科の教員代表、保護者代表、教育委員会事務局が委員として任命され、5月24日から6月20日までに全ての教科書の調査研究を行った」と答えました。
きよた議員は「選定には保護者や教員、市民などの意見を聞いたうえで民主的に決める仕組みが大事、教科書を使って教える教員の意見を尊重してこそ、授業もよりよいものになる。教員がゆとりをもって意見を出せるように、教育予算を増やし、教職員を増やすことが必要」と訴えました。
次にきよた議員は、5月28日に議長宛に提出された「次期中学校歴史教科書の採択に関する陳情書」について「陳情書には東京書籍と他社との違いの資料もついている、比較項目の中には琉球王国や大東亜会議などの言葉もあり、東京書籍ではない他社の教科書を選ぶようにともとらえられる。市議会が教育委員会に対して特定の教科書について意見を言うことは、教育への政治介入になる。個人の意見を提出するのは権利だが、子どもたちにとって最良の教科書を選定するとき、特定の意見に影響されてはならない」とし教育委員会の意見を聞きました。教育委員会は「外部からのあらゆる働きかけに左右されることなく、公正確保の徹底に努めている」と答えました。
最後にきよた議員は「かって軍国主義教育が国民を戦争に駆り立てた。政治権力が教育を支配、介入しないよう、公正かつ適正に行うことを今後も守ってほしい」と強く要望しました。
きよた議員は大阪府が4歳から高校3年生までの子どもたちを万博に「無料招待」の対象にしていることについて質問しました。
きよた議員は「観光バスを利用した場合、駐車場から会場入り口まで800メートルから1キロの徒歩移動になり、小学低学年には厳しいものになる。また団体休憩場所は混乱が予想され、熱中症や事故対策で不安がある。市町村教育長の安心・安全についての要望書に対する府教育庁からの回答はあったのか」と質問。市は「現在のところ大阪府教育庁から、新たな情報提供はきていない、学校からは、現段階では必要な情報が十分に得られていないので判断が難しいという声を聞いている」と答えました。
きよた議員は、府の負担は入場券のみで交通費は保護者負担になることから「バス代は一人当たり5千円ほどかかり負担できない家庭もあるのでは、就学援助の対象になるのか」と質問。市は「交通費の補助や就学援助の上乗せはしない」と答えました。
きよた議員は「保護者負担が大きいし、不安もある。遠足に行かないと決めた場合の対応は十分な配慮をしてほしい。6月24日の万博協会の発表では作業が不可能な値のメタンガスの発生が少なくとも76回検知されている。どこで爆発がおきてもおかしくないとも言われている。安全面や金銭面など大きな問題があり、万博遠足はやめるべき」と強く訴えました。
市町村が保育の実施義務を担うことは児童福祉法に規定されています。民間施設も同じで保護者が市と契約し費用は市から支払われ保育料の徴収も市が行っています。
中村議員は「認定こども園は保育を必要とする子どもを保育するとなっている。保育所、認定こども園どちらも保育を提供するという点では変わらない。民間に保育を委託することで市の権限、役割は変わるのか」と質問しました。市は「民間でも市は認可や指導監督の権限を有しており、しかるべき役割を果たす」と答えました。
「高槻市立認定こども園配置計画」では公立保育所8か所のうち、6か所を民間の認定こども園にします。
中村議員は「認定こども園は、幼稚園、保育所を一緒にした施設。幼稚園の子どもを受け入れることになれば、園全体の定数を増やさないと、保育が必要な子どもの定数が減らされるのではないか。また、民営化される場合は保育所の人数について、条件は付けるのか」と質問しました。市は「地域の保育需要、施設の整備、規模等を勘案し、今後検討する。民営化される施設についても定員規模を示す」と答えました。
中村議員は市の認定こども園の配置計画のビラが配布されている。民営化される保育所では条件が変わるのか、途中で民間園に変更するのかなど、不安の声が出ている。意見を聞いて計画を見直すことが必要」と訴えました。
保育士を増やすこと
政府は76年ぶりに4・5歳児の保育士配置基準を「25人に1人」に見直しましたが経過措置が設けられいつまでに改善されるのか不透明です。
市の「公立では新たに6人の保育士が必要になる。国の動向を注視し人員確保を図る。民間とは情報共有を図る」との答弁に中村議員は「6人の保育士を増やすだけだ。すぐに実施すべき」だと強く要望しました。
中村議員は「7月から市のプレミアム商品券が利用できることはいいことだが、これからも物価はあがり高止まりすると言われている。生活困窮者へのクーラー代の補助や食糧支援など、なんらかの追加対策が必要、介護施設、福祉施設などへの支援も必要」とし、市の考えを求めました。
市は「生活全般の困りごとを丁寧に聞き、必要な支援の情報提供や社会福祉協議会と連携し、必要な支援を行っていく、施設等は介護報酬などが増額改定されており、今後も必要な支援を検討していく」と答えました。
中村議員は「今以上の支援が必要。夏休みの子どもへの昼食提供や生活困窮者への支援を国の動向に関係なく、暮らしを応援できる対策が必要、施設などは報酬があがっただけでは不十分、市の独自補助を考えることが大切」と要望しました。
申し込みが多い公立の学童保育室を利用していた3年生に待機通知が出されています。今までだと市は臨時学童保育室を設けていたのに今回は設けていません。その理由を聞きました。
市は「保育スペースや指導員の確保などができるところは臨時室を設けているが、それ以外は民間学童保育室などを案内している」と答えました。
民間学童保育室は株式会社の参入も多く、英語やそろばん、体操などの特別保育をしているところもあり、希望すればその費用も高くなっています。
出町議員は「多くの保護者は3年生まで公立学童に入室できると思っている。途中で民間学童保育室へ移らざるを得ない人には丁寧に説明をしてほしい。また親にとっても公立学童よりも費用負担が増える場合も多く、子どもにとっても学校外にあり不安も大きい。市は民間学童保育室に合わせて4億7千万円も補助しているのだから、入室料などはとらないように指導してほしい。」と要望しました。