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昨年度決算
高槻市は32年連続黒字
実質収支は、一般会計で4億2289万6千円の黒字でしたが、市の借金は15億5千6百万円増えました。主な理由は、安満遺跡公園整備やクリーンセンター第二工場のリフレッシュ工事などです。また、昨年度は、子ども医療費助成の中学校卒業までの拡大、中学校給食全校実施など子育て支援の充実、生活習慣改善などを図る「健幸ポイント事業」をはじめとする高齢者の健康づくりへの支援などの施策が実施されました。
基金、市債の運用は目的や資金計画を明確化に
基金は、前年度に比べて7億4千4百万円の減です。
基金にはそれぞれ目的がありますが、福祉施設建設基金や体育施設建設積み立て基金など、ほとんど取り崩すことなく、利息だけを積み立てているものがあります。中村議員は市に対し、体育施設を建設する計画はなく、古曽部の体育館建設でも基金は使われておらず、福祉施設もこれまで利用がないと指摘。何のために積み立てているのか説明できない基金もあるとし、「基金のあり方について、より活用できるように検討を」と求めました
アベノミクスのバラまきで
公共工事費が高騰し市財政に負担増
昨年度は国の経済対策として「がんばる地域交付金」が、高槻市に2千万円交付されました。一昨年、約7億8000万円交付された「元気臨時交付金」も活用して、小学校、中学校の耐震化、大冠公民館のエレベーター設置を行いました。それは、もともと計画していた事業を前倒しで実施したものです。
経済対策であるアベノミクスが、国内経済や国民に何をもたらしたのか問われます。2014年の国内総生産は、実質マイナス1%で、これは、リーマンショック以来5年ぶりの落ち込み。一方で資本金10億円以上の大企業の経常利益は1960年度以来最高です。それに引き替え、実質賃金は2・5%の減少です。 高槻市の給与所得者(納税義務者)の総所得金額は、6年前と比べて10%減少し、営業所得は13%の減少、所得や雇用状況も改善していません。
国の経済対策で全国的に公共事業が実施され事業費が高騰しています。高槻市でもゴミ処理施設の建てかえ工事に100億円見込んでいましたが、130億6千8百万円で契約となり、市の負担が大きく増えました。
中村議員はアベノミクスを全国に波及するとされた対策が「マイナス成長をもたらし、経済を破綻させている」と指摘しました。
生活保護基準引き下げの影響について
昨年度は、国が生活保護基準額を引き下げました。その結果、生活保護基準をもとに所得基準を設定している減免制度などが受けられなくなる被害がありました。
高槻市では、就学援助は約100人の子どもが受けられなくなると予測をしていました。その他にも、奨学金を受けるための所得基準も改悪され、引き下げられています。
昨年、日本共産党市会議員団は、生活保護基準の引き下げの影響調査を要求。本会議で宮本議員は影響調査を実施したのかと質問しました。市は「影響は把握できない」と答えました。宮本議員は就学援助が受けられなくなった人が教材費や給食代の支払いが滞ったり、何か他のものを削ったりしていないか懸念があるとし、「学校と一緒に状況把握を実施することは可能、ぜひ対応を」と求めました。