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3月議会・一般質問
中村れい子
高齢者の健康づくり市バス敬老パスの効果を問う
昨年、10月に実施された「高齢者無料乗車証制度」の調査の速報値が2月に出され、利用状況や利用目的などがわかりました。
中村議員は高槻市の介護認定率は昨年9月末で15.9%、大阪府下平均の21%よりも5.1%少なくなっています。このことによって、市の介護保険への負担金だけでも、約2億円の軽減、介護保険の給付費では11億8千3百万円の軽減につながっています。
また、健康寿命は高槻市は男性で79.13年、女性で83.82年。大阪府の平均が男性77.43年、女性82.26年ですから、高槻市のほうが男女とも、健康寿命は長くなっているとし、「市バスがあり、敬老パスがあることで、外出しやすい環境にあることが、健康寿命の長さに影響している。無料の敬老パスがあることで高齢者の生きがいづくりや、社会参加、外出の機会を増やしている。その結果はアンケートの結果と一致している。調査結果から見えてくるものは何か、今後、この調査結果をどのように集計・分析をするのか」と質問しました。
市は「回答者の40%以上の方が週に複数回利用している。利用目的は買い物、通院、趣味・娯楽と回答されている方が多く、市営バスが高齢者の外出支援に一定の役割を果たしていることが確認できた。今後は調査結果で得られた複数の回答をクロスさせながら、敬老パスの利用頻度、社会参加の効果の把握、年齢や地域特性など集計していきたい」と答えました。
中村議員は「経済的軽減に役立っていると答えた方は65.9%いる。年間の収入では100万円以下の方が3分の1、月8万円の収入しかない。市バスの無料パスは、生活を支える大事な制度になっている。クロス集計をされれば、もっといろいろなことがわかってくのではないか」と述べました。
「暮らしの元気度チェックリスト」など介護予防について
中村議員は、厚生労働省が定めた生活機能低下の恐れがあるかどうか、運動器の機能向上、栄養改善など、介護予防の6分野、25項目の質問で確認する「暮らしの元気度チェックリスト」を取り上げました。昨年度までは65歳以上の全ての方に発送をしていましたが、国は2次予防への参加率が低かったとして、今年度から廃止しました。
「昨年度、市では約4万人に発送し、生活機能の低下が見られる方は、7111人。介護予防につながった方は764人。今後のことを考えても大きな効果だと思う。全員でなくても、たとえば75歳の人に限って郵送するとか、老人センターや公民館など、高齢者の方が利用されるところに置いて、誰でもチェックできるようにすることが大事」と市の考えを問いました。市は「健幸パスポートに掲載し、チェックリストの結果に応じて、生活機能の改善を図るために、ますます元気体操などの介護予防の取組みを案内する予定」と答えました。