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大阪府北部地震
被災者生活再建支援法の申請はじまる
半壊、一部損壊への生活再建支援は不十分
被災者生活再建支援法の適用が決まりました。対象となるのは全壊、大規模半壊、解体せざるを得ない半壊住宅(ほぼ認めません)です。 11月2日現在で地震での罹災証明件数は全壊11件、大規模半壊2件です。
しかし、半壊237件、一部損壊は2万891件で大きな被害がでています。一部損壊の修理に多額の費用がかかる場合もあります。また、半壊住宅には応急修理への助成金58万4千円が出されていますが不十分です。半壊、一部損壊の世帯にも必要な支援をするべきです。
9月13日の都市環境委員会で中村議員は「半壊でも建て替えなければいけない住宅もある。そこには何の補助もない。そういう方への支援にも取り組んで頂きたい」と求めました。
解体家屋の処分費用(一部損壊除く)
国補助の活用を市が検討
市は9月議会での議論を受け、10月1日に大阪府北部地震で、損壊した家屋の解体で出た廃棄物の処理に環境省の補助が受けられるのか検討をしてきました。対象は全壊、大規模半壊、半壊のいずれかの罹災証明を交付されていること。家屋の解体を終了していることが条件となります。
市は補助申請の希望件数を把握するため対象者に『意向調査』をしました。約200件に調査票を送付、100件の返信があり、そのうち、約6割が家屋を解体するとの回答でした。
倒壊ブロック塀
地震事故調査委員会と市の今後の方針について
寿栄小学校のブロック塀が倒壊し、児童が亡くなる事故がありました。事故の原因検証と再発防止を目的に設置された「高槻市学校ブロック塀地震事故調査委員会」の答申が10月29日に出されました。ブロック塀倒壊の主な原因は、鉄筋の長さなど内部構造に不良箇所があり、建設時に建設基準法に違反しいました。加えて老朽化のため、土台に接合する部分は腐食が見られ、地震により、接合筋の一部が破断するに至ったとしています。
答申を受け、11月5日に市は今後の方針を発表しました。市の方針では、『ブロック塀は内部の鉄筋が劣化しやすい』とし、4段以上のブロック塀は今年度中に撤去し、他も全て撤去するとしています。また、国に対しても、民間ブロック塀の撤去費用などへの更なる財政支援を要望するとしています。
報告書では、「ブロック塀を含む学校施設の法定点検は、3年に1度実施されます。国が定めた調査方法は、劣化・損傷については目視などにより確認となっていますが、目視や打診で確認できるものではない」としています。
さらに、調査で明らかになったのは、法定点検を請け負った業者によって、ブロック塀の調査すらしていない年度もありました。2度と繰り返さないために、行政として調査項目や方法など明確にする必要があります。また、学校施設の老朽化対策についても具体的に取り組むことが求められます。