今月18日から6月議会がはじまり、同日の本会議で市長から市政運営の基本方針が示されました。大型開発などの具体化に重点がおかれ、高齢化に対応した施策充実などの進展はみられません。子どもの施策は医療費助成での拡充はあるものの、問題もあります。その一部を紹介します。
市バスは市民生活を支える公共交通機関です。無料乗車証の具体的な検討内容は不明ですが、敬老パスは健康に役立っており(2016年の高槻市の健康寿命は女性、男性ともに2位)制度の継続が大事です。
現在、市独自に5歳児(幼稚園・保育所)の4時間分を無償にしています。国の制度では、3歳児以上の幼稚園・保育所は無償にし、0歳から2歳児までは非課税世帯を無償にします。しかし、国の最低基準を満たさない認可外保育施設を補助対象にし、認可外保育施設指導監督基準さえ満たさない状態の施設に対しても5年間は補助をするとしています。
認可外の指導監督基準は保育の最低基準ではなく、命が守れるという基準です。これは問題です。
幼稚園のように児童が通う保育所等による送迎でなく、駅周辺に送迎センターをつくることになります。また、送迎センターは子どもの安全面、心理面に問題があります。
赤大路小学校、富田小学校、第四中学校での施設一体型小中一貫校。富田地域の周辺の公共施設も含めた「災害に強い公共施設」、副都心としてふさわしいまちづくりを進めるとしています。しかし、小中一貫校の立地場所によっては、通学するのに踏切を渡る事になるなど、登下校の安全の問題もあります。もし四中校区で施設一体型をつくると、市は2021年度の推計で、49学級、1,164名になるとしています。文部科学省は、学校の標準を18学級以上27学級以下としており、この基準をはるかに超えるような超大規模校となります。
大阪北部地震から1年がたちました。今も家の修理ができず、ブルーシートがかかっている住宅が多くあります。また、住宅が解体され空き地になっているところも目立ってきました。
大阪北部地震は全壊から一部損壊を合わせると22,700件を超える住宅被害がありました。しかし、国の生活再建支援が受けられたのは、5月末現在で34件です。対象は全壊、大規模半壊、解体せざるを得ない半壊住宅で、被害の大半を占める一部損壊については、高槻市の補助制度しかなく、最大5万円にしかなりません。一部損壊でも屋根の修理に数百万円かかる場合もあり、補助金の増額を求める声があります。
「一部損壊」住宅修理支援金 6月28日までに申請を
「一部損壊」住宅修理支援金は、昨年の大阪府北部地震および台風21号によって、住宅に「一部損壊」以上の被害を受け、その修繕費用に30万円以上かかった場合、費用の一部を支援する制度です。6月28日㈮までに事前申し込みをすれば、来年3月31日㈫まで支援が受けられます。
問い合わせ先
危機管理室一部損壊等住宅支援窓口(市役所本館7階)☎:674-7320
今年4月の保育所への入所状況が、厚生労働省に報告されました(下表)。保育所の待機児童数は0人となっています。しかし、保育所の利用保留の中には、求職活動を中止している人や、特定の保育所希望者などが455人もいます。また、幼稚園の一時預かり、臨時保育、認可外保育施設などに入所しているケースもあります。さらに、今年からの幼児教育・保育の無償化を受けて保育所への入所希望が増えると予想されます。国の基準が守られている認可保育所が求められます。
5月議会で、消費税増税を前提とする介護保険料の低所得者への引き下げが提案されました。世帯全員が非課税で、本人の収入が120万円以下の人には、7,625円の引き下げで、32,025円になります。月10万円以下の収入で、この保険料はかなり高いです。(下表)消費税増税が前提ですが、増税が中止されても実施するべきだと求めて賛成しました。