日本共産党高槻市会議員団|市政資料No.486 2020

2020-7-17

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コロナ対策 国の第2次補正予算成立

 6月12日に国の第2次補正予算が成立。野党が一致し、医療、雇用、中小企業、学生支援などの要求をかかげ、医療検査体制の充実、学生の給付金、家賃支援、雇用調整助成金の上限額引き上げなど、一定の拡充策が実現しました。
 しかし、第2次補正だけでは不十分です。緊急事態宣言は解除されたものの、経済は元に戻らず、むしろ倒産が増え、大量解雇につながる不安があります。なお、新型コロナの対策として第2次補正に盛り込んだ2兆円の地方創生臨時交付金は、高槻市には約24億円きます。市民の暮らしと営業を守るために使うことが必要です。

大阪府が充実すべきコロナ対策

 大阪の維新政治では、保健所を大幅に減らし、大阪市立病院や公衆衛生研究所などの統廃合を進めてきたことが事態のさらなる悪化を招いています。
 府がすべきことは①PCR検査を増やし、府内の感染実態を正確に把握すること。②府の給付金の申請期間が短いこと。また、対象が少ないことや、手続きの煩雑さにより申請できないケースがありました。受付は終了していますが、申請期間を延長し、収入の減少が続いている場合は複数回の支給をすること。③軽症者の重症化を防ぐためにも、自宅療養者への医師の手当ての改善をすること。さらに、医療現場への財政援助、人的手当をすみやかにおこなうための医療機関への抜本的な対策と財政措置が必要になります。

〜6月議会での質問内容を掲載します〜

中村顔写真 中村れい子 一般質問

PCR検査と保健所の体制強化について

 厚生労働省が行った、全国的な抗体検査の結果は、東京、大阪で1000人に1人か2人にとどまっており、大半の人が抗体を持っていないことが明らかになりました。今後、大規模な感染が起こる可能性があります。
 中村議員は、医師の判断で検査ができる環境づくりが必要と質問しました。市は抗原検査や唾液でのPCR検査、医療機関に検査機器の整備がされ、検査機関への検体の搬送の負担が軽減しているとし、より安全で迅速な検査が可能になったと答弁しました。
 中村議員は、感染拡大防止のためにも、抜本的に検査を増やす体制を整えることが必要と指摘。保健所の体制強化の質問に市は保健所業務で緊急性の低い業務の縮小・延期をし、新型コロナの対応を優先。全庁的な保健師の応援体制や部内での業務応援により対応と答えました。しかし、今も保健所は24時間体制をとり、相談や検査など新型コロナへの対応は続いています。中村議員は長期間続くことを想定すれば、それに見合う体制が必要だと強化を求めました。

介護施設、障害施設への検査実施

 中村議員は集団感染の防止と犠牲者を出さない対策として、高齢者や障がい者の生活施設で全員対象のPCR検査、抗体検査が必要と提案。市は高齢者等の重症化リスクの高い人、感染拡大が懸念される場合は迅速に対応すると答弁しました。

宮本顔写真 宮本雄一郎 委員会質疑

休校中の学習にタブレット活用も

市は学校の臨時休業などの緊急時にも、タブレットなどを活用して、学習を継続できる環境整備に取り組むとしています。宮本議員はオンライン授業のあり方について子どもや保護者、教員の意見を聞く必要があると質問しました。教育委員会は休校中の取り組みの成果と課題を検証し、家庭学習のあり方について研究すると答弁。宮本議員は親が在宅勤務をできない家庭もあるため、オンライン授業に不安な声も寄せられていることを示し、丁寧に検討をと求めました。

きよた顔写真 きよた純子 一般質問

学校での新型コロナの影響

 6月15日からは通常の授業になりました。政府の専門家会議は「身体間の距離」を2メートル開けるよう求めていますが、学校では1メートル空けるのも難しい状況です。きよた議員は小学校で20人以下の学級を実現するとともに、中学校の35人以下学級実現などを求めました。また、新型コロナ対応で教員の出勤時間が早まり、授業準備を急する時間も減っており、教員の負担軽減が必要だと、消毒作業などの業務委託を求めました。教育委員会は教員の確保や少人数学級の充実について国や府に要望すると答えました。

子どものケアと感染予防

 新型コロナ対応の備品が不足しており、備品確保は急務だと質問。教育委員会は消毒液などの衛生用品、非接触式赤外線温度計については、納品されたものから順次配布。今後も適切に配布すると答弁。また、きよた議員は感染者が出た場合でも偏見や差別が起こらないよう配慮を求めました。
 保健室には養護教諭が1校に1人配置されています。きよた議員は、養護教諭の複数配置を求めました。教育委員会は国の基準に従って配置しており、学校全体で対応すると答弁。新型コロナ対応で多忙になっており、学校だけでは対応できない状態です。養護教論の複数配置は必要です。

出町顔写真 出町ゆかり 一般質問

障がい者の検診について

 市が実施している障がい者検診は無料で受けることができます。しかし、障がいの特性によって、保健所や指定の場所で検診を受けることが困難な障がい者が多く、施設や作業所が独自に費用を出して実施をしています。出町議員は事業所が行う検診の負担を市が援助すべきだと求めました。市は入所施設の検診費用については報酬上一定の反映がされていると答弁。出町議員は市内には約2万人の障がい者がいるなかで、2019度は306人しか受診しかいないことを示し、指定の場所での検診が難しい障がい者に検診を実施している作業所への支援を強く求めました。

富田地区のまちづくりについて

 市は老朽化した施設が多数点在する富田地区のまちづくりについて、2020年度中に目指すべきあり方を策定し、2021年度中に基本構想をつくる方針を出しています。
 富田地区は由緒あるお寺や神社、歴史ある酒蔵もあり、歴史と文化のまちです。今年1月には「富田のまちづくり令和の初夢グランプリ」が富田の商業者や3丁目街づくり協議会、「けさたんと会」から提案されています。出町議員は最初の段階から、住民、商業者、文化関係者などの意見を聞くことが大事だと求めました。市は地域のみなさんの意見を丁寧にお聞きし、公共施設の周辺地域を中心としたまちづくり構想の策定に向け取り組むと答弁しました。


社会福祉協議会と社会福祉事業団の統合方針(12月議会提案予定)
 市は※社会福祉事業団の事業のうち、民間で実施可能な事業について縮小廃止し、その他の事業は社会福祉協議会に継承する方針を福祉企業委員会協議会で報告。現在、事業団の職員は311人です。2021年度から社会福祉協議会へ事業が継承されるのは老人福祉センター、療育園、地域包括支援センターです。また、養護老人ホームは民間譲渡となり、老人デイサービス、自主事業の介護保険事業や障がい者総合支援事業は廃止としています。それに関わる職員数は約200人。施設利用者数は約840人です。きよた議員はセーフティーネットの役割のある事業まで廃止するもので問題だと指摘しました。

※社会福祉事業団は、1993年に市の高齢者福祉、障がい者(児)福祉施設の管理運営を目的に設立。2000年には介護保険制度の開始を機に、ホームヘルパーの派遣や市民の健康増進に関わる事業を実施していた財団法人高槻市保健福祉振興協会と事業統合した社会福祉法人。
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