日本共産党高槻市会議員団|市政資料No.498 2021

2021-7-16

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6月議会 一般質問

中村顔写真中村れい子

コロナ禍の施策について

医療崩壊を防ぐために

 中村議員は「大阪府が緊急事態宣言を2月末で解除し、重症病床を減らしたことが感染者の激増につながり、第4波となり、医療崩壊を招いた」と批判し、高槻市の医療への影響について救急搬送の実態を質問。市は「救急搬送困難」の4、5月の件数が「今年は52件。一昨年の5件、昨年の6件に比べ大幅に増えている」と答弁しました。中村議員は「感染拡大を抑え込むために、変異株感染の検査と大規模なPCR検査を府に求めること、市としても一定数の従業員がいる事業所への検査を」と求めました。

食料支援の拡充を

 6月、市民有志が地域で取り組んだ食料支援に多くの住民が訪れたことを紹介し、市が行っている食料支援について「必要なら社会福祉協議会まで取りに来て、と言うやり方でハードルが高い」「こちらから出かけていくことが必要」と改善を求め、「市内で食料支援に取り組んでいる団体とも協力して、もっと身近なところでの支援につなげてほしい」と提案しました。

学校トイレに生理用品を

 中村議員は「国は『生理用品を必要としていることを、言い出しにくい生徒に配慮』を求めている」と文部科学省の通知を示し、学校トイレに置くことを求めました。市は「今後現場からの意見や他市の状況を見ながら研究する」と答弁するにとどまりました。中村議員は「研究ではなく、早急に検討すること」を求めました。

デジタル関連法成立、市の対応は?

 法成立によって、民間事業者への個人が特定できないように加工した個人情報の提供がすべての自治体で可能になりました。中村議員は高槻市が収集できる個人情報には「学業成績」「資産内容」「健康状況」まで含まれていることを示し、「国は提供する情報は匿名の加工をするとしているが、情報を組み合わせれば、個人が判別される可能性がある」と指摘しました。市の対応をただしたのに対し、「情報提供を実施する予定はない」「個人情報保護条例の趣旨にのっとり、市民の個人情報を保護していく」と市は答弁しました。


出町顔写真出町ゆかり

富田のまちづくりについて

まちの歴史をいかして
 出町議員は古くからの寺社や酒蔵など「富田の値打ちをまちづくりにどういかすのか」と質問。市は「地域資源・文化活動を継承し、富田らしいにぎわいづくりを広げる」と答弁しました。

幅広い地域・世代に役立つ施設を

 ふれあい文化センターなどを廃止しあらたに作る施設について、「富田はもちろん、桜ケ丘、昭和台、五百住などの住民の願いにこたえる、子ども、青少年、高齢者のための施設が必要ではないか」と質問。市は「これまでも桜ケ丘などの地域の皆様のご意見をいただいてきたが、今後もていねいに対応していく」と答弁しました。

阪急富田踏切の渋滞・安全対策を

 地域住民から「河原町方面行に待避線があるために電車の速度が遅くなり、遮断機が下りている時間が長くなっている」との声があることを紹介し、「(待避線の撤去を)府と協力して、阪急に要望を」と求めました。市は「ダイヤへの影響などから困難と阪急から伺っている」と答弁しました。出町議員は「今の混雑と危険をどうすれば軽減できるのか、府や阪急とも相談のうえ、考えてほしい」と要望しました。


きよた顔写真きよた純子

つめ込み授業、テストばかりで
子どもの学びに悪影響

学ぶ量が増え、授業ペースがアップ

 きよた議員は国際的な調査で「勉強が面白い」と思っている子どもが11カ国全体で8割に対し、日本は6割未満で最下位となっていることを示し、「授業時数と学ぶ量が増えていることで(表参照)、学ぶ喜びがなくなっている」とし、市の認識を問いました。市は「学校が各教科の指導に必要な時数をバランスよく配当すれば、授業のスピードが速くなったり、思考力を養う学習が後回しなることはない」「各学校は計画的に授業を行っている」と答弁しました。それに対しきよた議員は「英語の教科化で、朝の読書時間が削られ、英語の時間になっている」などの実態を示し、「授業についていけない子どもや勉強嫌いを増やしている」と批判しました。

大阪府がテストで子ども追いつめる

 結果が受験の内申点に影響する中学校の「チャレンジテスト」について「中1から子どもを追いつめている」と指摘、「予測困難な社会を生き抜く力をつける」として、小学校5、6年生に教科をまたぐ難解な問題を出す「すくすくテスト」についても「どうしてテストでそのような力が養えるのか」と批判し、市として来年度以降の参加を再検討することを求めました。しかし、市は内申点の問題やテストをする理由にはふれず「生徒の学力向上につながる」「知識を使いこなし、使おうとする力を育てることがねらい」と答弁しました。きよた議員は「学ぶ楽しさを大切にした教育が必要」「子どもの負担になるテストは減らすべき」と主張しました。


宮本顔写真宮本雄一郎

四中校区統廃合・小中一貫校構想
は立ち止まるべき

踏切の危険性

 市は一貫校の候補地を富田小学校としています。宮本議員は特に赤大路小学校区から寄せられている「富田村踏切が通学路になると心配」と言う強い不安の声に対し、市が具体的な考えを示していないことを批判し「このまま構想策定へ進むことは許されない。早く市の考えを示し、保護者・住民の皆さんと意見交換をすべき」と求めました。市は「計画策定にあたってはそうしたご意見を踏まえる」と答弁しました。

「小・中学生が同じ敷地で」は弊害が多すぎる

 宮本議員は「6歳からから15歳までの体の大きさが違う子どもが一つの狭い敷地内で過ごすことは危険」とし、グラウンドで、休み時間や部活中などに中学生が小学生にぶつかったり、ボールが当たるなどの危険性をあげました。また、小・中の授業時間が違うことから、他市の一貫校で、中学生の授業やテスト時間中に、授業が終わった小学生が廊下に出て、教育活動に支障が出ている例をあげ、認識をただしました。市は「中学生が小学生を思いやる気持ちが育ち、社会性を得られる、心身が発達する」との答弁を繰り返しました。宮本議員は「期待ばかりに言及するのでは無く、現実を見て議論すべき」と批判しました。

「施設一体型」が良いとする根拠はない

 市は一体型の教育的効果の根拠を示していません。宮本議員は、研究者が同じ街の一貫校・非一貫校の子どもを対象に学校への適応感などをアンケート調査し「2つに違いはない」もしくは「小学生の適応が悪い」との分析結果を導き出していることを示し「教育的効果の根拠はない」と指摘しました。

「12月に『素案』決定」は立ち止まるべき

 市は12月にも「小中一貫校構想」の「素案」を決定しようとしています。「保護者・住民からどのような意見が市に寄せられているか」との質問に「どんな学校ができるのか楽しみ、との声がある」「一方で通学路などに意見がある」と答弁しました。これに対し宮本議員は「このまま進めば、住民同士に対立を生むことになりかねない、行政が絶対にそんなことをするべきではない」と厳しく批判し、「構想については立ち止まるべき」と強く求めました。

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