2020年度の高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画がどの程度進んでいるかの報告をうけて、きよた議員は「コロナ禍で介護予防の取り組みや、老人福祉センターの利用、見守り訪問活動の回数など減っていることや、コロナうつや加齢による心身の衰えなどに対する特別な対策が必要で、うつ病の症状を診断するチェック表や生活機能の低下などをみるチェック表などを高齢者に郵送すること」を要望しました。
市は各種介護予防事業や地域包括支援センター等の協力でうつ病や、機能の遅れをみつけていきたいと答えました。
介護保険事業の利用者負担
きよた議員は8月からの利用者負担が増えることを取りあげ、介護施設の食費と居住費を補助する「補足給付」の負担が大幅に増える利用者がいることについて、「収入が増えるわけではないのに、負担が増えるということでは高齢者の生活が限界になってきている。ぜひ国に改善を要望してほしい」と強く求めました。
たとえば、食費の負担増は表2にあるように、対象になるのは本人の年間収入が「120万円超~155万円以下」の入所者では食費が現在の日額650円から1360円と倍以上に引き上げられます。現行で月約2万円の負担が、月4万2千円となります。ショートスティ利用者も日額210円から650円の引き上げとなります。
今回の改悪は、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年末に打ち出したものです。安倍・菅政権はコロナ危機のもとでも方針を変えず、強行姿勢です。重い負担増に耐えられず、退所を余儀なくされる人や、入所を希望しても断念する人が出てくることが考えられます。
高槻市は次回の「男女共同参画」のために実施する「市民の意識調査」の内容、昨年度の取り組み状況が報告されました。
9月から小学校・中学校・高等学校でもアンケート調査が行われ、中学校、高等学校のアンケートには夫婦別姓についての項目があります。きよた議員は「実際には選択制別姓すら認められていない状況で、子どもたちに身近ではないことで、理解できないのではないか」と質問をし、項目に「わからない」を追加させました。子どもへのアンケートでは、実感しやすい項目が大切です。
その他にも夜間の女性相談の復活、市職員の女性管理職を増やすこと、男性の育児休暇取得を増やす必要性などを要望しました。
市は老朽化した公共施設の一体化、そして四中校区の施設一体型小中一貫校(義務教育学校)の設置などを示しました、富寿栄住宅の建て替えも始まっています。
今回、市が示している富寿栄住宅の建て替えは、老朽化や耐震ができていないなどの理由もあり必要です。また、古くなった公共施設の建て替えは必要です。
施設の建て替え、廃止・集約だけでは
まちづくりはみえてこない
市の案では西部保健センターが廃止されます。建てられてまだ、23年しかたっておらず、耐震化も終了しており、これからも充分使用できます。なぜ廃止するのかも示されていません。富田地域には保健センターが必要です。
富田幼稚園、富田保育所、北昭和台保育所の3施設を集約し、認定こども園化が検討されています。建物の再編成などのハード面に加え、富田の歴史をどう生かしていくのかなどのソフト面も併せて考えることが必要です。さらに、これらの施策が、富田地域の活性化や住みやすいまちづくりにどうつながるのか見えてこないのが実態です。
植木団地跡地の一部に、消防署の富田分署が移転をし、現在の公園は北側に移設されます。市の計画では消防施設以外の土地(甲子園球場半分の面積)の活用は「検討中」とあります。
公園の今後について、高槻市に市民から多数の意見が寄せられ、市も6月に4回、説明会を開きました。
きよた議員は6月議会で「植木団地跡地についての公園の充実のために活用することを検討しているのか」と質問し、市は「市民の意見を踏まえ、地域および全市的な観点から適切に検討する」と答えました。
きよた議員は子どもや、高齢者が気兼ねしないで利用できるように、公園の拡充を求めました。
中村議員はこの問題について、3月議会、6月議会と2度にわたって質問しました。
コロナ禍でアルバイトがなくなり、食費を切り詰めている大学生や、仕事が減り生活が苦しい人たちがいます。生理用品を買えない女性もいて、「生理の貧困」をなくそうと学校や公共施設のトイレに生理用品を置く運動もひろがっています。女性や非正規で働いている人たちの中に、仕事が減ったり、仕事がなくなったという人も少なくありません。
全国で、学生や子育て世帯などの生活困窮者への支援としてフードバンクが広がっています。この間、高槻市でも市民がフードバンクを2回実施し、多くの人が利用されました。集められた支援物資は市民のみなさんの善意です。中村議員はこのとりくみを紹介、市としても努力をしてほしいと強く求めました。
その結果、大学を通じて学生にお米を配るなど取り組まれました。
7月25日現在の高槻市のワクチン接種は65歳以上の高齢者で一回目を終了した人は84,331人で人口比82・5%、二回目を終了した人は64,866人で63・4%です。希望する高齢者へのワクチン接種は実施できる見通しです。
現在は年齢をひろげ、40歳以上の人の予約を受けつけています。40歳から44歳の方は8月11日から予約を開始します。
なお、国の供給量が予定より少なくなっているので、40歳未満の人についてはまだ不明です。そもそも、ワクチン接種自体に暗雲が立ち込めています。大阪市内のある医療機関は、7月に入りワクチン分配量が、希望量の10分の1しか供給されないことがわかり衝撃がはしりました。700人を超える利用者に連絡し、2回目接種の延期と、1回目接種のキャンセルを行いました。「なぜ受けられないのか」などの不安の声に医療機関が対応しています。
混乱の大本には、国が7月に入り、供給量が減るとわかっていながら、高齢者に加えて、若年層や職域接種など、全体の調整をせずにワクチン接種を進めたことにあります。
日本共産党は引き続き、ワクチンの安全・接種、検査をもっと広げることにがんばります。