この間のコロナ禍・物価高騰のなかでの日本共産党の議会活動での成果を一部ですがご報告いたします。
新型コロナは、日本の医療・福祉・公衆衛生の体制がいかにもろく、弱かったのかを浮き彫りにしました。市議団は感染が広がった時から保健師を増やすよう要望し、さらに議会で「旧保険法では、人口10万人に1か所とされてきた保健所の設置が、人口20万人に1か所と後退している。高槻市は人口35万人に対して1か所しかないと指摘し、保健所の体制について、どれだけの体制強化をしてきたのか、今後はどれだけ強化するのか」と質問しました。
市は「急速な感染拡大に伴い、国や大阪府の方針に基づき、保健所の調査対象を重症化リスクの高い方や施設に重点化して対応している。また、休日や勤務時間外も含めて、全庁的な応援体制や保健師や事務職員を増やし取り組んでいる」と答弁しました
日本共産党は「検査キットが不足している。感染拡大に向けて国が検査キットの増産などの準備をしてこなかったことが大きな原因。国と大阪府に検査の充実を求め、市としても必要な世帯への検査キットの配布、無料の検査所を設ける考えはないのか」と追及しました。
市は「重症化リスクの高い方が利用する高齢者施設等の従事者を対象とした抗原検査キットによる集中検査については継続して実施する」と答え、「昨年の3月時点で、市内20か所の薬局で検査を実施している」と答えました。
日本共産党は検査の補助を市としても実施するよう強く求めました。
第四中学校、赤大路小学校、富田小学校の3校を施設一体型として、富田小学校におくことが市から示されました。保護者の中から「あまりにも通学路が危険すぎる」などの声も出され、住民のみなさんを中心に反対運動がおこりました。議会でも多くの議員が質問に立ち、日本共産党の中村議員も施設一体型小中一貫校の問題点として、「同じ空間で中学生と過ごすということで小学生の自己評価が低くなっている。9年間ほぼ同じメンバーで過ごすことで、いじめがあっても環境を変えにくい」などをあげ、中止を求めました。その後濱田市長は「今一度立ち止まって、検討を行なっていく」とし計画からはずすこととしました。
現在、再整備が行なわれている川添公園は、幼児から高齢者まで、だれもが利用できる公園として生まれ変わります。また、障害をもった人たちが活動できる福祉施設も併用されます。以前は同和事業の一環として富田園芸協同組合に安価で貸し出されていました。日本共産党は同和事業の優遇をやめ、市民のために活用するよう求めてきました。市は裁判をし、同組合には出ていってもらい、市民が利用できるように計画がされています。
日本共産党市会議員団はコロナ禍のなか、9回にわたって濱田市長に特別要望を提出し、議会でも訴えてきました。
まだ止まっていないコロナ感染、あまりにもひどすぎる物価高騰、市民の暮らし応援の施策がこれからも必要です。
濱田市長になり、府内ではじめて小学校全学年に35人以下学級が実現しました。その効果として保護者からは、「子どもの変化をよくみている。丁寧な指導ができている」などの感想が聞かれ、子どもたちも「先生と話しやすい。人数が少ないとたくさん発表ができてうれしい」などの声が出ています。また、学力もあがってきました。
日本共産党は以前から中学校も35人以下学級をと要望してきました。今年4月から中学校全ての学年で35人以下学級が実現します。
府内では中学校給食がまだ実施されていないところもあります。高槻市は温かい給食をと中学校給食が実施されています。米や野菜もできるだけ地産地消で高槻の食材を使っています。
小学生よりも中学生の方が、塾代やクラブ活動などで費用がかかるということで、昨年から中学校給食を無料にしました。日本共産党は小学校給食も無料にするよう要望しています。(現在小学校給食はコロナ禍での家庭応援のため、3月までは無料になっています)
コロナ禍や物価高騰のなかで、学生や女性の貧困が問題になり生理用品を買うのも困難な女性がいます。日本共産党は議会の中で、この問題を取り上げ、公共施設の女性トイレや学校の女子トイレに生理用品を置くことを要求しました。公共施設は備蓄がなくなったということで、今は置かれていないところもありますが、学校の女子トイレに生理用品を置くことができました。引き続き公共施設の女子トイレにも置くよう要求していきます。
12月議会 中村議員の質問から
2012年の「社会保障と税の一体改革」で、消費税を増税する代わりに社会保障を持続可能にすることがうたわれ、「配置基準を見直し、保育士を増やすこと」が盛り込まれました。2016年に始まった「子ども・子育て支援制度」では3歳児の基準は子ども20人に保育士1人のままですが、園が15人に1人以上の、保育士を配置すると補助額が上乗せされるようになりました。しかし、そのほかの年齢は見直されないままです。
送迎バスでの子どもを置き去りにした事故や、虐待が起こり、改めて、保育士の配置基準が問題になっています。中村議員は「子どもたちのために、市独自に保育士を増やすことは考えられないのか」と質問。市は「市独自に(民間保育所に12%上乗せをする)補助を設けている。保育士基準の改善を国に要望している」と答弁しました。中村議員は「国基準では無理があると考えているから、市独自に補助をし、国に要望しているのではないか。そうであるなら、市独自に見直すことも必要だ」と強く訴えました。
74年も変わらない配置基準
日本の保育士の配置基準は、1,2歳で6人に1人。4,5歳では30人に1人です。4,5歳児の配置基準は74年前と同じです。1,2歳児は1967年以来55年間同じです。たとえば、一歳児では、まだ歩けない子どもから走る子どももいます。6人を1人の保育士が保育するのは無理です。
米英仏独の2〜3倍
日本の保育士は先進国と比べると2〜3倍の子どもたちを保育しています。日本の配置基準のままでは子どもたちの「命」と「健全な発達」が守られません。保育現場の負担と努力の上に成り立っている「あたりまえ」を変えることが必要です。
大阪府が国保料を府内統一料金とするため、高槻市の国保料は4月からまた値上がりします。一人当たりの月額保険料が1,043円値上げする提案です。中村議員は国民健康保険運営協議会の中で「物価上昇により、国保加入者の収入は実質的に目減りをしており、引き上げるべきではない。大阪府に対し、持続可能な国保制度の取り組みをするとともに、財政支援の拡充をするよう、要望するべき」と強く訴えました。